ポップス生存報告

音楽発掘作業停滞してる昨今ですが、この二曲はここ一週間繰り返し聴いてます。


アノネデモネ / 清浦夏実



菅野よう子先生、これはまじで素晴らしいですぞ!良質R&Bポップスの最新形をまたひとつ更新した感。
ポイント列挙。
Aメロ前半はがっちりコード固めず、ベースも普通じゃない感じですがこういうのは感覚でやるにしてもきっとむずいよな。後半のIIIm7 VI7(13)から♭III7(9)、これいい。
Bメロの盛り上げ方!定番短三度上がりからIM7戻るの気持ち良い。
そんで、サビがいきなりVのベースペダルという心地良い緊張感、しかし上で何がどう鳴ってるのかよくわからん。I/V→Vか?ピアノで単純に弾いてもしっくりこない。
その次のIIIm7/VI!ソウル的グッと来るコード。
♪私たち平行線〜のIM7 ♭VII7 VI7。
サビ最後の♪仕上げの〜からはもうなんかフリーダムですごい。
二番のストリングスだけになる演出。
ところどころで入るギターのカウンターメロディ。
コーラスアレンジ!
ラストで段階踏んで盛り上げる♪愛してるって〜のフェイク。
何より胸キュンな歌詞!♪あのねでもねただねまだね〜、って、日本語の妙味。
http://j-lyric.net/artist/a04dad3/l01f532.html
広瀬香美古内東子ほどでなく軽く鼻にかかった声質いいですね。
アルバムには他にも佳曲揃っておりまして良質アニソン(に限らず)ポップスシンガーとして今後も期待。


渡り廊下走り隊 / ドジ


ところでAKBはずっと興味なかったが、ここ2年ぐらいで市民権得て来ているなか、ご多分にもれず自分も主要な人の顔、名前ぐらいは解るようになり、彼女らのイモ臭さも抜けてきたように思えたので今は変な抵抗はなくなってはいる。とはいえ楽曲は昔から断片的に聴いてる範囲でもまったくグッと来る部分はなく放置であったが、以前やってた渡り廊下走り隊のCMで流れてた曲(それは『ギュッ』であった)は行儀のいいVm7な曲調でまぁまぁかな、と思っていた。アルバムチェックしてみたがまぁ確かにほとんどはしょうもなかったが、『ギュッ』ともう一曲、『ドジ』だけは超絶良質ポップスだったので激プッシュする次第です。


Aメロがいきなり3625循環なのがガツンとやられます。
Bメロの盛り上げもまったくもってようできてます。#IVm7-5を下りと上りで使っております。
そんでこのサビ。超グッと来ますでしょ?この手の単純な進行でもメロディにソウル込めるロマンティシズム、解る人は解ってるもんです。
適度にテクニカルな転調の間奏!ブリッジとしてのBメロの盛り上げ!
あとリズム、構成的にたぶん星間飛行を下敷きにしてるでしょうこれは…。(きっとそれっぽいの他にもある、お気づきの方はご一報を)
作曲の筑田浩志さん、調べても他作品ほとんど無いよう。若手でしょうか。
で、やっぱり歌詞がいい!
http://j-lyric.net/artist/a04f8ae/l022ceb.html
「長い長い 目で見てよ そう 慰めてよね」
「ああ 泣きたくなるよ 自分のその情けなさに でも言ってよ 「そんな君が大好き」」
のあたりとかグッと来ますね。


参考